最近、本の感想とかあんまり書いてませんが
はい、これはもう書かせてください。
祝
儘ならない彼、発売です!
祭壇つくっちゃいましたよww
こちらは、
凪良ゆう先生の
「美しい彼」の4巻という扱いですね。
「美しい彼」は2巻が
「憎らしい彼」3巻が
「悩ましい彼」
となっており、他にも番外編で
「interlude」というのがでております。
番外編からは3年、
本編の「悩ましい彼」からは
5年越しです。
その5年の間に、ドラマ化、映画化、コミカライズ化されて、
あれよあれよと海外にも広がっていったわけですね。
『美しい彼』特設サイト
「儘ならない彼」・・・これ、詠めないよね(私だけ?)
「ままならないかれ」と読みます。
2024年10月25日発売
スケジュール帳などなどに、何度か直筆で書いたけど漢字のバランスがめっちゃムズイ。
たぶん、人生で初めて書いたわ、この字。
この
何とも言えない直筆っぽいフォントがいい。ままならなさが感じられる
そしてそして
手をつないでる~~~~っ!!
みんな~~~!!ひらきよ、手をつないだってよ
(やることやってんだけどね)
そしてこの、はにかんだお二人の顔!!
最高です。イラストを描いた葛西リカコ先生、最高です
今までの表紙は全部笑っていないんですよ。
だからこの幸せそうな表紙がもう、尊い
とはいえ。
もちろん、幸せいっぱい~惚気かよっ、ってことがあるわけではなく。
中身はとんでもなく大変でございまして
とりあえす、ここまでのお話として・・・・って書いたんだけどね。
何回かいても膨大なあらすじになるのでもうあきらめた。
要は、高校時代にであって一目ぼれをした清居となぜかラブラブな毎日をすごしていることに
いまだに信じられない平良。
平良は吃音をもっていてコミュ力が低くネガティブで一見、キモい清居オタク。
言葉のチョイスが独特。
普段はキモダサ男だが、ちゃんとした格好をしたら、めちゃくちゃイケメン。
現在は清居と同棲中。清居が快適に過ごすために家事は完ぺき。
凄腕カメラマンの野口広海の愛弟子。
もともとノンケ・・というか、清居以外好きじゃない。タチ。
清居奏は、美しく孤高で鋼メンタルの俳優。
高校時代にキモイ平良からずっと見つめられていたことに気持ち悪いとおもいつつ、うれしかった。ずっと誰かに自分だけをあんなふうに見つめてほしかった・・というのは幼少期の経験から。
モデルとして芸能界に入ったが俳優となり、難航な上田監督の舞台で大成功を収めて一躍ちゃらちゃらした顔だけ俳優から、演技派になりつつあるところ。
もともとゲイ。ウケ。
まだ二人は大学生(原作は二人とも大学に行ってます。ドラマは清居は俳優一本ですが)
でももう二人ともカメラマンと俳優という将来はきまっている。
野口さんに出合うきっかけのヤングフォトグラフィカの賞を逃したときに清居がいった
「木村伊兵衛賞をとれ」という言葉を実現すべく頑張るが、
正直新人がおいそれととれる賞でなはい。(文芸でいう、芥川賞にあたるらしい)
なのに野口さんは、平良に学生時代に獲れるようにと、個展を開くことを提案する。
その個展を開く話からこの「儘ならない彼」は始まります
何の実績もない一介の大学生が個展を開くなんて普通じゃありえないが
野口さんの口利きで、入江さんというそういうことに強い方を紹介してもらう。
清居以外のポートレートは撮らないという平良は、今回廃墟に潜む自分(ヌード)の写真を作品のしていた。
それは
暗闇からのぞく目・・不気味ででも、目が離せない作品の数々。
個展は大盛況に終わる。(かなり野口さんの戦略がつよかった)
木村伊兵衛賞にノミネートされるのでは・・ともささやかれるようになった。
そして、
野口さんからは
「もうアシスタントはしなくていい」といわれた。
しかも、誰かに
「あいつは嫌いだ」といってるのを聞いてしまって落ち込む
ある日、
恩田という男が訪ねてきた。彼は平良のマネージメントをしたいという。
清居が撮影中に契約してしまったので、帰ってきた清居は自分の事務所の社長に契約内容と相手のことを聞いてみたが、どうやら条件的にもわるくないし、相手もしっかりしているし、だまされているわけではないという。
もともと営業活動などできる人間ではなかったので、撮影以外のすべてを恩田に任せられるのはありがたい。
が、
野口さんに言われた「嫌いだ」が気になる。いつ、いやな気持にさせたんだろう?
自分が写真をとることでお世話になった野口さんに嫌われるなら・・・いっそ・・
そして、恩田が「こういう写真を」というものが
本当に自分が撮りたいものなのかわからなくなってくる。
恩田は毎日のように家にやってきて長々と平良と打ち合わせをしている。
清居にとってはそれが腹立たしい。そんなに打ち合わせいる?
だが、
「恩田に家にきてほしくない」と一言いえば、神の啓示とばかりに平良は従うだろう。
恩田に嫉妬していると思われたら、恩田を切ってしまうかもしれない。
それは平良の仕事に悪影響を及ぼす。
何も言ってはいけない、ただ静観するのみ・・の清居もなかなかつらい
木村伊兵衛賞の前に、新たな写真賞ができた。ノミネートに平良と野口さんの名前があった。
恩田は、これと木村伊兵衛賞の2冠を獲れるかもしれないと、張り切るが、
平良は野口さんと争いたくなくて、写真を撮らなくなってしまう。
それを清居は叱責する。
今まで我慢していた分も、怒る
「別居する!」
だけどかわいいのは
「でも絶対別れないからな!」
平良は自分が「別れよう」といえば「はい」としたがうだろう。そうじゃない。
分かれるための別居じゃないんだ。
ただ、
反省してまたカメラをやってほしい、それだけなんだ・・・
ホテルに清居はおちつくが、平良から比較的早く連絡がきた
「長野に撮影にいきます。だから、家に帰ってきても大丈夫だよ。冷蔵庫に作り置きしたから食べてね」って
撮影・・・カメラを再びやる気になったのか。
家にかえると冷蔵庫の中にびっちりと作り置きがあった。やっぱ平良のごはんはおいしい
だが平良が帰ってくる予定の日になっても帰ってこない。スマホのつながらない。
台風がきて長野のあちこちで
土砂崩れが発生しているらしい。
まさか・・・
清居はすぐに長野にとんでいきたいけど、助っ人で入った朝の帯の情報番組や、取材や撮影でスケジュールがいっぱい。それをほおりだしていくのは違う・・
でもこの状況で俺ははたして仕事ができるんだろうか?
そんな清居の様子に
菅マネージャーが気が付いて「何があったか教えてほしい」という。
清居は話すが、「でも仕事は優先する」というとスケジュールを調整しだした。
「今夜は我慢して」どうしてもやらなくてはいけない仕事を今日中にぜんぶ終わらせる。
明日は長野に行って・・と。
かつて、上田さんの舞台に出た時に清居は演技に悩み自分の顔が役にあわないことで、20kg体重を増やして「美しさ」を捨てたことがあり、
そんな清居に気が付いてあげられなかったことが、菅マネージャーは悔しくてしょうがなかったのだという。タレントが悩んでいるときに相談してもらえないのは辛い。頼ってほしいと。
(私この辺から号泣し始める
)
清居が現地に着いて地元の人たちに助けを求める。
この辺でよくYou Tuberや映画などで使われる廃病院があるからきっとそこに行ったんだろうといわれるが、もらったパンフをみて違うと思った。
そのパンフには
アヒル隊長が書いてあって、昔、
黄金の川と呼ばれた川のほとりに立つ旅館「金流亭」に行ったはず。
清居は年明けに太宰治役をするのだが、その金流亭は太宰が滞在したこともある、
「じゃ、時間があったら写真撮ってきてくれよ」と自分が言った。
最後の電話で
「お土産持って帰る」といったのはここの写真だったのでは?
他の捜索隊は廃病院に向かったが、清居は一人で金流亭に向かった。
雨が強くなり、泥でなかなか進めない。が、
木にアヒル隊長のキーホルダーがぶらさがっていた。少し行くと、また。絶対ここに平良がいる。
一方、
平良はやはり金流亭に向かっていた(廃病院は霊がでるというところで、恩田は心霊写真をおしたが、清居は家にそんなもの持ち込むなと言ったからそっちに行くことはないだろうと思われる)
中にはいると、すでに土砂で半分埋まっていたが、玄関や大広間など撮るべき場所がたくさんあった。
が、再び土砂がやってきて、埋まってしまった。が、
平良は2畳ほどのスペースの中にいた。頑張って穴をあけたら腕が出るぐらいにはなった。
スマホは当然圏外。
そこに2日ほど閉じ込められていた。
が、
清居の声がした。何度も答えて隙間から手を出したら清居が手を握ってくれた
「平良っ!」
だが、2人分の重さになったため
建物が崩壊し始めた
「清居、助けを呼んできて」「いやだ」清居は手を離してくれない。
このままだと、清居も一緒に土砂に埋まってしまう。それだけはダメだ
「お願いだから、助けを呼んできて」
だが、手を離したらもう2度と手を繋げないとおもう清居は離さない。
「いうことを聞かないと、清居の事大っ嫌いになる」
すると、手が離れていった。
清居は離れていってすぐ、建物の崩壊が進んだ。もうスペースはあまりない。
あの穴も消えた。
たぶん
自分はここで死んでしまうんだろう。
このまま清居をのこしてしまったらだめだ。
嫌われたと思い込んだままの別離は清居の未来のためによくない。
真っ暗ななか、泥でカメラを乗せる土台をつくりそこに乗せ、フラッシュをたいて
連射で写真を撮る。
最期まで清居を愛していた。大好きだった。
その気持ちが写真に写ることを祈って
残された清居に伝わるように・・
土砂がくずれはじめ、平良はカメラを守るようにだかえて土に埋まった
そして
写真賞授賞式。
そこに
平良はいた。
清居が「金流亭」に向かうとき、マネージャーにも言ってたし
野口さんも平良救出で長野にかけつけ、もろもろをみて「これは金流亭だ」と確信し、
公的な救出隊は廃病院にしか出せないというなら、
自分の資金で救出隊をつくって金流亭にすでに向かっていたため、土砂で埋まってすぐに救出ができた。
写真賞、
優勝は・・・野口さんだった。
そこで平良は自分は自分が獲るものだと思っていたことに気が付く。
だから「野口さんに悪いから」なんて発想が出るんだと。何をおごっていたのか?と気が付く
実はかつて、野口さんが新人カメラマンだったころ風景を撮っていた。
が、あるときから全く風景を撮らずポートレイトに切り替わった。
それは、そのころ野口さんは木村伊兵衛賞の有力候補として名前がささやかれていたにも関わらず、ノミネートすらされず、ある大御所カメラマンの弟子が受賞したことがあったのだ。
それを知っているその世界の人たちは、野口さんが獲るべきだったと思っていた。
そして、この賞をつくったのだ。
芸術でも商業でもなんでもいいから写真をもっと身近に楽しめる賞。
ようやく、
すべてが終わって平良は清居とマンションに帰る。
平良は明日からまたカメラマンとしてうごくし、
清居はマネージャーや社長が心配するほどの、スケジュールが詰まっている。
でも今はしばし、世界一安全なベットの中で抱き合って眠ろう
っていうのが
全容ですww
ぜんぶ書きました
号泣したって書いたところからまじで最後まで泣きながら読んだよ。
凪良ゆうさんは
「BLは最後はハッピーエンド」って言ってたからこんなところで平良が死ぬわけはないと思っていたけど、
それでも、え?えぇ?えぇぇぇぇ?!
ってなったし、
その
「大嫌いになる」って言った平良の辛さと、たぶんその意味を分かって聞いている清居の辛さに胸が締め付けられた。
あと、今朝(読了した翌日)目が覚めてふっと、
あの
「大嫌いになる」と言った平良のセリフって、野口さんがいった「あいつのことが嫌い」っていったあの「嫌い」と同じなんだと気が付いた。
もちろん、野口さんの「嫌いだ」が本当に平良を嫌いなんて思ってなかったよ。
平良救出のために私財をなげうって救出隊をだすぐらい、平良を大事に想っている。
(救出隊ってすごい金額かかるよね)
平良が木村伊兵衛賞を獲るために、自分の力を全部つかっている。
それは昔、野口さんがあの日に獲れなかった悔しさを、平良にかなえてほしいとおもっているし、
平良ならそれが叶うと思っているから。
だからあの日の「嫌い」は、平良を自分から遠ざけるためのものだったのか・・・って思った。
平良の事だから自分なんて・・・って思って独り立ちするのを躊躇して、いつまでも野口さんのアシスタントでいようとする。
なのでその退路を断って、一人で立て!!寄りかかるのではなく寄りかかられる存在なれ!
ってのを、どうやったって平良は理解しないから
「嫌い」という言葉で自分から遠ざけたんだろうと。
それを思うと朝からムネアツだわ~~~ってなった。
こんなところに
最後の伏線が張ってあるなんて!!
たぶん、何回も読んだらそういう気付きがいっぱいあるんだろうなと思う。
まだ1回しか読んでないからね。
また読まなくては。
だけど
いまある積読を片付けなくては・・・
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